クルマのヘッドライトは、シールドビームからハロゲンランプ、そしてHIDに変わり、今ではLEDが主流となってきました。進化するたびに明るさを増してきましたが、LEDは明るさだけでなく環境にも優しいエコなライトとしても注目されています。
こんにちは。
日本製LEDヘッドライト 日本ライティングの内藤です。
日本製LEDの特徴についてはこちらをご覧ください。
そこで、LEDヘッドライトを基礎からわかりやすく解説するのに加え、実際の選び方や一般的な取り付け方法もご紹介します。
目次
内藤
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LEDとは、「Light Emitting Diode」という英語の略で、日本語は発光ダイオードといいます。発光ダイオードは、電気を流すと光を放つ半導体で、ICやトランジスタと同じ仲間です。
半導体を少し説明すると、物質には電気を通す銅やアルミなどがありますが、これを導体といいます。反対に電気を通さないゴムやプラスチックを絶縁体といい、半導体はこの中間に位置する物質のことを指します。
半導体は、人が加える条件で電気を通したり通さなかったりする特徴があるので半導体といいます。
発光ダイオードは、今ではあらゆる灯りに使用されているので珍しくありませんが、光らせることとして使用されたのは、かなり歴史は古くなります。
すでに1950年代以降に赤や橙、黄色といった発光ダイオードが、インジケーターとして使用されていました。充電器などに赤いランプを見たことがあると思いますが、それもLEDです。
そして、1993年に明るく光る青色LEDが発明されました。その後、1996年に黄色の蛍光体と組み合わせることで、白色LEDが開発され、1997年に照明器具として使用されるようになりました。
LEDが他の白熱球に比べ、効率が良いといわれる理由は、白熱球が一旦電気を熱に変えて発光させる原理なので消費電力が高くなるのに比べ、LEDは流れてくる電気をそのまま光に変換できる仕組みなので効率が良いということです。
加えて、白熱球のように長時間使用してフィラメントが焼失することがないので、長時間使用できるメリットがあります。
自動車に使われているLEDの歴史を見ると、すでに赤色のLEDが1993年にブレーキランプとして使用されていました。このほかにもインパネ内のインジケーターにも赤色LEDが使用されており、自動車はかなり前からLEDとのかかわりがあります。
そして、白色LEDがライトとして家庭用などに普及する中、自動車用ヘッドライトにLEDが世界で初めて搭載されたのは、2007年に登場したレクサスLS600hでした。
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LEDは消費電力が白熱電球に比べ、圧倒的に少ないと言われていますが、これは電気エネルギーの変換効率が大きく異なるからです。
入力する電力をLEDと白熱球に同じように100%供給したとすると、一般的に白熱球は10%程度しか可視光線(電磁波の中で人の目に見える波長のことで光のこと)に変換できませんが、LEDの場合は、30%から50%可視光線に変換できるといいます。
白熱球は、最初に電気を流すと熱エネルギーを発します。さらに電気を流すと光を発します。このように、白熱球では光を出すには熱エネルギーというロスが生まれます。
しかし、LEDの場合は、電気回路での電気損失はありますが、LEDに電気が流れると光に変換されます。光を出すには、白熱球はエネルギーロスが大きかったのですが、LEDではこのロスが少ないので消費電力が少ないということです。
内藤
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クルマにLEDヘッドライトを使用できるようになると、ヘッドライトのデザインに自由度が広がります。どうしてデザインの自由度が広がるのかというと、樹脂製のヘッドライトに出来るからです。
LEDは、先にも説明したように発光部分で発熱がおきません。そのため、今までのようにユニットをガラスにする必要もなく、また、リフレクターも樹脂でも問題ありません。
ガラスの場合は、レンズを思い切った形にすることはできませんが、樹脂レンズにすれば、どのような形にすることも可能です。
加えて、今までのハロゲンバルブやHIDバナーは、光源のスペースをある程度確保する必要がありましたが、HIDは光源自体が小型化できるので、スペースを大きくとる必要がなくなったことから、最近流行りの細長いヘッドライトの形にすることもできます。
このほか、ヘッドライト内にウィンカーランプを配置しているユニットが昔からありますが、LED化することでウィンカーも小型化することができ、しかも今はやりの流れるウィンかーにするなど、機能面でも大きく発達しました。
しかし、LEDの発光部の後ろ側は、放熱のためにスペースを大きくとる必要があることから、デザイン自体に自由度は出ましたが、ユニット自体が小型化できたかといえば必ずしもそうとは言い切れません。
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ここまで来るまでには数多くのメーカーの努力があったんだ。
内藤
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自動車用LEDは、テールランプの赤色やライセンスランプの白色は1993年以降実用化されていましたが、ヘッドライトには大きな光量が必要となるため、実用化が困難といわれていました。
しかし、日本が世界に誇る青色発光ダイオードを開発した、日亜化学工業と小糸製作所が共同開発で、自動車用ヘッドライトシステムの開発を行うことになります。
そしてついに世界最高レベルの高出力白色LEDを開発するとともに、LEDから発せられる光を効率よく利用できる光学制御システムを開発し、レクサスLS600hに搭載されます。
従来のヘッドライトとそのデザインは大きく異なり、3連のプロジェクターと小型反射鏡から作られる光を合成することで、最適な配光パターンを実現しています。
当然、LEDの温度上昇に伴う対策として、独自の高耐熱性LEDと冷却構造を採用し、長寿命で熱ダレの無いヘッドライトを実現させました。
レクサスLS600hに高出力のLEDヘッドライトが純正装着されたといっても、まだ当時主流だったHIDの明るさには及びませんでした。ただ、HIDは反応の遅さがネックとなり、パッシングなどでは使い物にならないため、ロービームはHID、ハイビームがハロゲンという使い方が主流でした。
また、ロービーム、ハイビーム共にハロゲンのクルマもまだ多く、一般ユーザーはより明るいライトを求めて、HIDキットを取り付けるようになります。
実は、レクサスLS600hに搭載されていたLEDチップは、1個当たり40lm(ルーメン)/Wを5個使用し、50Wでした。これで2,000lmを達成しハロゲンより明るいとしていました。
しかし、HIDは純正で3,200lmあることに加え、消費電力を35Wで済むことから、LEDはHIDにかなわない存在でした。
しかもレクサスLS600hのヘッドライトユニットは、片側だけで約50万円と高額であることから、当時は純正採用など程遠い技術となっていました。
そして技術が進歩し、2009年には第2世代のLEDが登場します。ヘッドライトユニット片側に1個480lmのLEDを3個組み込み35Wと第1世代LEDより省電力化し、プリウスやレクサスRX450h、CT200h、HS250hといった、トヨタやレクサスのハイブリッド車に採用されます。
2011年には、ハイブリッド専用コンパクトカー、アクアに第3世代のLEDの採用が決まり、片側2個の1個1,000lmLEDで26wとさらに低電力化が進みます。
第2世代まではハイブリッド車専用でしたが、ついにダイハツムーブといった軽自動車への採用も始まります。
2013年には1個1,400lmの第4世代が登場し、第1世代の3.5倍の明るさを手に入れます。この時点でついに、HIDの性能を上回り、クルマ購入時にHIDからLEDに変更したいというユーザーが増え始めます。
そして、2015年には第5世代のLDM(LEDドライバモジュール、LED点灯制御)一体式で2,250lmの1灯式が発売され、明るさや照射範囲がHIDを上回る技術が確立されました。当然、明るさだけでなくLEDの特性を利用したハイビームとロービームを自動で切り替える配光可変型ヘッドランプも登場し、さらに進化を続けています。
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純正LEDヘッドライトが発売されるようになると、当然社外品でもLEDバルブの開発が始まります。消費電力が少なくて明るくできるリットがありますが、なによりユーザーが白いLEDの光への憧れが強かったことが、開発のスピードを加速させたといってもよいでしょう。
しかし初期型は、純正LED同様に1個のLEDチップの明るさはそれほどありませんから、ハロゲンから交換しても白くなるだけで大して明るくならないといった話や、対向車が眩しいだけといった評価がほとんどでした。
ただ、HIDより優れているのは、取り付けが安易であったことであり、ハロゲンバルブの交換と同じように手軽に行えることが一般消費者にとって大きな魅力でした。
しかし、全てのヘッドライトバルブに対応したLEDバルブが発売されていたわけではなく、ロービームとハイビームが独立したバルブのみしか当初はラインナップがありませんでした。
その背景には、1個のバルブでローとハイに切り替えができるH4タイプは、当時の技術ではLEDで再現することが困難だったからです。
LEDバルブは、すでにポジションランプやテールランプなど用に販売され、多くの一般ユーザーが買い求め取り替えていました。省電力で明るい光が出ることに加え、白熱球より大幅に長持ちすることがユーザーから支持を得ました。
そして、ヘッドライト用のLEDバルブが、同じように明るさと省電力、そして長寿命が謳い文句で販売されました。しかし、明るさも大したことがなかったことに加え、LEDなのに寿命が短いLEDヘッドライトバルブが多く出回りました。
なぜ、長寿命のLEDが早期に切れてしまう現象が起きたかというと、LEDの基盤が熱を持ち、冷却能力が足りずにLEDチップに熱が伝わり劣化を起こしていました。
社外LEDバルブが普及を始めたのが2015年頃でしたが、当時はまだ冷却ファンもそれほど高機能ではなく、またバイクなどに使うLEDバルブには雨によるファンの故障を嫌い、アルミのリボン状の放熱装置を取り付けるといった策がとられていました。
そんな中、2015年9月1日から、ヘッドライトの車検基準が大きく変わりました。この改正により、1998年9月1日以降に制作された二輪車を除くクルマは、すべてロービームでの検査となります。
この検査により、社外LEDは一時、配光特性の悪さで息をひそめることになります。ただ、この法改正のおかげで、社外LEDバルブは劇的に進化したといってもよいでしょう。
2017年頃になると、多くのメーカーからLEDバルブが販売され、以前より光量も増し、寿命もLEDらしさを持つようになります。そして、ここに安価な中国製が登場し、当時5,000円を切るような価格でLEDが売りに出されるようになります。しかし、安価な中国製の中には、粗悪品が多く、かつての寿命が短いLEDバルブが多く出回ってしまったのも事実です。
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ハイパワーLEDとは、簡単に説明するとものすごく明るい高出力のLEDのことを言います。一般に、1W以上の消費電力があるLEDをハイパワーLEDと呼ぶことが多く、その明るさは太陽を直視しているかのようで、長く見続けることは目に悪影響を及ぼすでしょう。
一般に、ハイパワーLEDは自動車用のヘッドランプ、懐中電灯、植物栽培用に使用され、ハイパワーLEDチップを単体で購入することも可能ですから、自作でハイパワーLEDライトなどを作り、ドローンに搭載して夜間撮影をする人もいます。
ハイパーLEDは、クルマ用のLEDバルブにも使用され、日本ライティングのハイスペックモデルにも使われています。例えば、日本ライティング製のHB3/HB4には4つのハイパワーLEDが取り付けられ、25Wの消費電力で3,200lm(片側)という強烈な明るさを発揮します。
これは標準モデルより1,400lmアップ(両側)という事なので、すさまじい明るさです。
ハイパワーLEDの特徴は、今までより明るい光を出せることですが、その反面、放熱対策をしっかりと行わなければ、LEDが焼失してしまうでしょう。言い換えれば、非常に高温を発生するということです。
そのため、一般的にハイパワーLEDを搭載したLEDバルブは、アルミのヒートシンクに冷却ファンが取り付けてあるのが一般的です。
ハイパワーでも1個のLEDチップのワット数が低ければ、熱量もそれほど上がらないので、ハイパワーでもファンレスで販売されているLEDバルブもあります。
ハイパワーLEDと一言にいっても明るさには種類がありますから、1個のLEDバルブの消費電力が何ワットあるのか確認するとよいでしょう。
明るいLEDは、1個当たりのワット数が大きくなり、その数が多ければより明るいハイパーLEDバルブとなります。
そして、当然ワット数が大きいということは、それだけ基盤が発熱するので、放熱対策をしっかり行っている商品ほど、信頼がおけるといえます。
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LEDが光るのは、プラスとマイナスの電気を流した時にLEDチップ内で電流が衝突するエネルギーで
しています。この原理は、白熱電球が電気をフィラメントに流し、発熱させてから発光させる方法と大きく異なり、電気を直接光に変える発光原理です。
ヨロズ
内藤
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LEDは、P型半導体とN型半導体の異なる性質を持つ半導体を接合させて作られています。P型半導体は正孔と呼ばれる電子が抜け落ちた穴があり+側になります。
反対にN型半導体は電子がたくさん余っている半導体で-側になります。ここに電気を流すと正孔と電子が接合をします。そして結合時のエネルギーで余った分が光となって私たちの目で見ることができます。
内藤
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まず、LEDで波長という言葉が出てきたら、それはLEDの色のことを表します。なぜ波長という言葉が使われるのかというと、人間が目で見ている色というのは、放射線や電波などと同じ電磁波だからです。
そこで、私たちが見ている色にはそれぞれ波長の長さが決まっており、380nm(ナノメートル)~780nmの間とされています。この波長の長さを変えてあげれば、目で見える光の色が変わる仕組みです。
そこで、LEDが波長の長さを変えるには、LEDチップに含まれる化合物を変えると波長が変わります。化合物には、ガリウム、窒素、イリジウム、アルミニウム、リンなどが使われ、これらの化合物の構成の仕方を変えるだけで見える色が変わります。
そこで問題のヘッドライトの白色ですが、これは先にも説明したように、白と黄色い蛍光体を組み合わせる方法と、2色以上の色を組み合わせて白くみせています。
青色LEDに黄色を発光する蛍光体の組み合わせは、光は強く一般的に最も普及している白いLEDです。ただし、青みがかかる欠点があります。この他に、青、緑、赤の3原色を一つの発光源として使用し、白色を作り出す方法です。
この方法は、発熱が抑えられますが、白く見える角度が決まっているので、ヘッドライトには不向きです。もう一つ、近紫外LEDで青、緑、赤の蛍光体を発光させます。これが一番自然に近い白で綺麗ですが、光量が出せない欠点があります。
この様子は、実際のLEDヘッドライトバルブのLEDチップを見れば黄色いことで、青いLEDと黄色く発光する蛍光体の組み合わせであることがわかります。
内藤
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内藤
さきほど、LEDは発熱するという話が合ったじゃないですか。そのことについて少し掘り下げて教えてください。
ヨロズ
内藤
LEDは、赤外線を放出しないので発光部は発熱しないといってよいでしょう。ただし、私たちがLEDの光としてみているエネルギーは使用している電力の30%前後にすぎません。残りは、LED素子が実装された基盤に大電流を流し、ここで熱に変換されています。
当然、LEDを強く発光させようと思えば、より大きな電気をLED素子が必要とし、基板の発熱量も増します。このように、LEDは熱にさらされながら発光しているため、熱によるダメージが懸念されます。
LEDの種類にもよりますが、ほとんどの場合50℃以下での使用を推奨しており、例えば35℃程度で使用すれば5万時間持つといわれています。それがLEDの耐熱温度ギリギリといわれる80℃で使用し続けると、たったの8,000時間しか寿命は持たなくなり、LEDへの熱の対策の重要性がわかります。
内藤
ヨロズ
内藤
あとファンが壊れれば当然LEDは故障すると思うのですが、その辺を考えるとファンがないほうが良いと思うのですが。どうなんでしょう?
ヨロズ
LEDは発光部分が発熱しませんが、LED素子が実装されている基盤は大電流の影響でそのままでは焼失してしまいます。そこでLEDの基盤を効率よく冷却するにはどうすればよいのかという事になります。
クルマのヘッドライトバルブに使用せずに、平たいものにLEDを取り付けるのであれば、大きなアルミに取り付けることで放熱効果が得られます。しかし、コンパクトにまとめられたヘッドライトバルブでは、大きなアルミの板を取り付けるわけにはいきません。
そこで考え出されたのが、空冷エンジンのようなフィンをLEDのお尻に着けたタイプです。
これであれば、空気の当たる面積を大きくとることができるので、効率よく放熱させることができます。しかし、欠点としては冷却効果を持たせるフィンが大きくなりすぎることです。
そこで登場するのが冷却ファンをもったLEDバルブです。当然強制的に空気を送るので冷却効果は抜群です。
冷却効果を考えたときにどちらが優れているのかといえば、当然ファン付で強制冷却するLEDのほうが大きな電流を流せるので明るいLEDが作れます。しかし、ファンがなければ冷却効果はそれほど望めませんから、LEDはある程度までしか明るさを求めることができません。
そこで心配なのが故障でしょう。しかし、国産の精度の高い商品を使用していればファンが故障してしまう心配はありません。故障するのは中国製の粗悪品ということです。
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LEDバルブは、HIDに比べ部品点数が少なく、ハロゲンバルブのように簡単に交換できる構造となります。ただ、一部純正LEDヘッドライトは、ユニットごと交換となるので、LEDだけ交換するといった方法をとることができません。
LEDバルブは、発光するLEDチップを背中合わせで張り合わせて2面発光とさせているものが主流で、その下にヒートシンクと呼ばれる冷却装置が取り付けられています。そして、LEDを駆動するためのドライバーユニットが別体となっている製品もあります。
ドライバーユニットは、LEDバルブに一緒に取り付けている製品もありますが、ドライバーユニットも発熱するので、別体にしたほうが放熱という面では有利となります。
ドライバーユニットが一体であれば、ハロゲンバルブのようにバルブ交換と同じ作業で交換することができますが、ドライバーユニットが別体となっている製品は、ユニットを取り付けるスペースも確保する必要があります。
そして、LEDバルブで最も重要なのが放熱性ですが、日本ライティングでは、LEDバルブに使用する素材に、アルミ(A6063)と呼ばれる他社製品より2倍程度、熱伝導率が高いアルミ素材を使用し、アルミを削り出しで製造しています。
また、ドライバーユニットも多くのメーカーは樹脂製を使用していることで、熱をユニット内に溜め込み故障となるケースがあります。しかし、日本ライティングでは同じくアルミを使用して放熱性を高めています。
もちろんLEDチップへ熱が伝わらないようにする工夫もとられています。LEDチップを基盤に取り付ける過程で空気が入ると空気が断熱材となり熱伝導がうまく機能せず放熱性能が著しく低下します。
そこで日本ライティングでは、LEDチップと基盤の間に気泡が発生しないように真空にしてから固着します。こうすることでLEDチップと基盤の間に気泡が入ることがないので、放熱性能が高くなります。詳しくはこちらをご覧ください。
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LEDバルブに強制的に空気を排出するファンを取り付け、冷却効果を狙った商品がファン付LEDバルブです。
特徴としては、ファンが取り付けられる分、全長が長くなるデメリットがありますが、全体的にコンパクトにできるため、ハロゲンバルブと大差ない大きさにすることができます。
また、強制的に冷却できるファン付は、LEDの温度上昇を大きく抑えられるので、明るいLEDチップにすることができます。
ファン付LEDバルブは、エンジンルーム内でオイルミストや塵や埃などで故障するという噂があります。当然ファンは電動で回っているので心配するのも無理ありません。これをノートPCなどの冷却ファンを例にとって考えてみるとわかります。
ノートPCの冷却ファンも、かなりの長時間回転を続けていますが、故障することはほとんどありません。LEDバルブの冷却ファンも作りが良いものであれば当然長持ちします。冷却ファンにも性能はピンキリですから、日本製でテストを繰り返し耐久性があることが認められた製品であれば、問題ないということです。
ファンレスLEDバルブは、その名の通り、ファンが付いていないLEDバルブになります。ファンが付いていない代わりに、ヒートシンクを設けて冷却を行っています。
一般消費者の間では、ファンレスのほうが、構造が簡単で故障が少ないと考える人が少なくありません。しかし、実際はそんなに単純なものではなく、ファンレスにするという事はそれだけヒートシンクの放熱性能が問われます。
素材や造形に各メーカーは技術を投入して、ファンレスでも効率よく放熱できるような工夫を行います。
しかし、ファン付が強制的に熱を排出する構造なのに対し、ファンレスは熱を空気に奪ってもらうのを待つしかない方法です。特にエンジンルームは高温になるので、ファンレスでは放熱効果はそれほど期待ができません。
そこで、各LEDバルブメーカーが行っているのが、LEDの明るさを押さえて発熱量を減らす対策です。そうすることでファンレスでもLEDに負荷をそれほどかけることなく使用することができます。
ただ、明るさを求めてヒートシンクを大きくさせて放熱効果を高めた製品もありますが、クルマのスペースの関係であまり大きなヒートシンクは現実的に難しいといえます。
内藤
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クルマには、多くのランプが装着されていますが、それぞれ決まった大きさや形、そして定格出力などが決まっています。そのため、ブレーキランプをヘッドライトと共有することはできませんし、ブレーキランプと同じ形のウィンカーとはフィラメントの数が違うので共有できません。
このように、同じクルマの中でも、電球の規格は異なります。
そして、ヘッドライトですが、これもヘッドライトの種類によりヘッドライトバルブの形状が変わります。大きく分けると、2灯式ヘッドライトと4灯式ヘッドライトの2種類に分けることができます。
2灯式では、1個のバルブでハイとローの切り替えができますが、4灯式では、ハイとローの2種類のバルブが必要となります。
内藤
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クルマのヘッドライトに使われるバルブは、大きくい分けて3種類になります。それは、1つはロービーム用のバルブ、2つ目はハイビーム用のバルブ、そして3つ目は共用タイプのバルブです。
ヘッドライトバルブは、ロービームとハイビーム用のバルブは、昔と今とでは採用される規格が大きく変わってきました。そんな中、ローとハイの共用タイプは長きにわたりH4と呼ばれるバルブが使われています。
また、このバルブの規格は、ハロゲンバルブとLEDバルブは共通の規格名ですが、HIDは独自の純正規格としてD2R/D2S , D4R/D4Sといった種類があります。
そして、ハロゲンバルブから社外のHIDに交換する時には、バルブの全長や口金の形状を確認するなどの必要があります。
ただ、コンバージョンキットの場合は、各メーカーでハロゲンバルブの規格に合ったHIDを提供しています。
内藤
ヨロズ
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H1規格のヘッドライトバルブは、国産、輸入車問わず、多くの4灯式ヘッドライトに使用されてきましたが、現在は使用されていません。また、ホンダ車の1部にはアダプターを必要とするH1もあり、LEDに交換する時にはアダプターの有り無しに注意が必要です。
H1が搭載されている主な車種は、トヨタアベンシス(ATZ250系)のハイビーム、日産エクストレイル(T30系、T31系)、ジューク(HID車)セレナ(C24系、C25系)ホンダアコードワゴン、オデッセイ(RA6~9系、RB1.2)などのロービームに使用されています。
H4は2灯式ヘッドライトに使用するバルブ規格で、多くの車種に現在も使用されています。H4にはH4Uという規格のバルブも存在しますが、口金に同じように3つの爪があるので互換性があります。
ただし、H4UにH4はそのまま取り付けができますが、逆にH4にH4Uは3カ所のうち一つの爪を短く加工する必要があります。ちなみにUの意味はユニバーサルのUからとっています。
H4をLEDにするときには、1つのバルブでハイとローの切り替えを行うので、リフレクターに反射させる光がハロゲンと同じようにならなければ車検に通りません。
H4は、非常に多くのクルマに使用されていることから、H4規格のLEDも色んなメーカーから販売されています。安いH4規格のLEDが見つかったと喜ぶより、H4規格のハロゲンを出来るだけ忠実に再現した商品を選ばないと後で後悔することになるでしょう。
H7規格のバルブは、国産、輸入車問わずロービームにHIDを純正採用しているクルマに多く使用されてきました。H7は、最近ではホンダN-WGNのHID車やダイハツムーブラテのHID車に搭載されていました。
ただ、現在はLEDヘッドライトが主流になってきたことから、H7はほとんど見られなくなりました。
H7は、H1同様にアダプターを使用するバルブが日産車と三菱車の一部にあり、事前にクルマのバルブを確認する必要があります。
H7をLEDに交換する場合は、H4と同じくスプリングを使用して固定しています。アダプターを使用していなければ、そのままLEDを装着できますが、防水防塵加工が全くないバルブなので、LEDバルブ装着後に裏蓋を装着できなければ、LEDバルブが故障するので、加工もしくは汎用品の裏蓋カバーを使用したほうが良いでしょう。
H7でアダプターを使用している場合は、そのままでは取り付けることができません。購入する時には、購入先のメーカーにアダプターが販売されているか確認してから購入するようにします。
HB3規格のバルブは、現在もっとも多くの4灯式ヘッドライトのハイビーム用に使用されています。特にロービームにHIDとなっている車種のほとんどはHB3と思ってもよいほどです。
HB3をLEDにコンバージョンする場合、その多くはハイビームのバルブ交換になります。そのため、リフレクターの縦のスジに対してLEDの光源の向きが合うように取り付けます。
向きが合わない時には、一旦取り外してLEDの光源の向きを調整して取り付けるようにします。
日本ライティングでは、角度調整用の六角レンチが付属しているので、工具を別途購入する必要がなく調整が可能です。この調整を行うには、一度取り付けてどの程度リフレクターに対してズレているか確認する必要がありますが、一発で調整を終えるテクニックがあります。
それは、取り付けたときに台座の部分の頂点付近にマーキングをします。その後取り外して、マーキングの場所にLEDの光源がくるように回して調整すれば簡単です。
HB4規格のバルブは、4灯式ハロゲンヘッドライトのロービームに使用され、主に2010年以前の国産車に多く使用されていました。また、HB3とHB4はほとんど同じ形なので、互換性があると勘違いしている人も多くいますが、厳密にいうと全く別のバルブとなります。
主な違いは、HB3を車両側にはめ込む場合、爪は2本であるのに対し、HB4は1本になります。またバルブの根元の径が、HB4が22mm、HB3が20mmと、2mmも太さが違います。
そして定格が、HB4が51W、HB3が60Wと、全く異なります。
しかし、LEDにコンバージョンする場合は、定格は無視できることと、爪の入り方は違えど、同じ形状なので、爪に関しても問題ありません。問題の根元の太さですが、こちらは、Oリングの変更で対応できる場合が多く、互換性を持たせてLEDバルブを販売しているメーカーがほとんどです。
HB4は、HB3同様スナップ式のバルブをひねって脱着するので、昔のようにスプリングピンで固定していた方法と違い、簡単にバルブ交換ができます。ただし、HB4もHB3と同じように、リフレクターの縦のスジに合わせてLEDの光源の向きを合わせる必要があります。
H9/H11規格のヘッドライトバルブは、国産車、輸入車問わず使用されています。形は同じですが、定格が異なります。H9は12V65Wで4灯式のハイビームに使用されるのに対し、H11は12V55Wで4灯式のロービームに使用されます。
このように消費電力が異なるのと、口金の形状が異なるので、ハロゲンバルブの互換性はありません。しかし、LEDバルブを選ぶ場合は、消費電力は低いので問題ありません。そして、取り付けの爪も市販品は汎用性を持たせた設計となっているため、取り付け方法も問題ないといえます。
HIR2規格のバルブは、最近主流になってきたバイハロゲンと呼ばれる、ハイとローを兼用するヘッドライト用バルブです。
明るさはHIDに匹敵するハロゲンとして登場しましたが、その秘密は、ガラスレンズにIRコートと呼ばれる特殊なコーティングが施されてあり、これにより、フィラメントが発生する赤外線を反射しもう一度フィラメントに戻すことで、発光率を上げています。
HIR2は、HB4やHB3と取り付けの口金の切り欠き形状に違いがあるだけで、互換性があるバルブです。しかし、ハロゲンでHIR2からHB4に変更すると光量が落ちて暗くなるデメリットがあります。
また、HIR2用のヘッドライトユニットにHB4のLEDは使用できません。それはヘッドライトユニットの裏ブタの形状や取り付け位置に問題があるからです。
そのため、車種専用設計されたHIR2用のLEDを購入することをお勧めします。
バイクのハロゲンバルブを当然LEDバルブに変更することは可能です。しかし、放熱させるための後方スペースが十分にあるか確認して商品を選ぶことが重要です。
バイクのヘッドライトは、ライトリムとケースが外れ、ライトケースの中にスペースがなければ取り付けが困難となります。そこでおすすめはバイク用LEDが良いでしょう。
2輪車用ヘッドライトバルブといえば、M&Hマツシマですが、日本ライティングのZRAYブランドと共同開発でZRAY×M&Hが販売されています。
完全国内生産の二輪車用H4LEDバルブは、高耐久性で明るく、しかも完全2輪車用設計なので安心して使用できます。
ただし、DC12Vのバイクしか使用できないことと、125㏄以下やバッテリーレス車にも使用できないなど、いくつかの注意があります。
内藤
ヨロズ
内藤
では、トラックに使えるLEDバルブも当然販売されているじゃないですか。しかも白熱球と違って互換性があるタイプまであるので不思議なんです。
ヨロズ
内藤
ヨロズ
自動車に使われているバッテリーは12Vですが、トラックやバスは24Vのバッテリー電圧が必要とされています。しかし、トラックやバスも24Vを取り出すときには、12Vのバッテリーを直列に2個つないで24Vにしています。
そして、この電圧が何かというと、電流を運ぶ力になります。これをわかりやすく水で例えると、同じ水の量でも傾斜角度をつければ流れが速くなります。電圧の考え方としてはこれと同じで、より大きな電圧をかけると電流は速い速度で流れることが出来ます。
例えば、身近にある乾電池を例に説明すると、1.5Vの乾電池に豆電球をつなげれば光りますが、これをもっと明るくするには、2個直列につないで3.0Vにすれば明るく光ります。これは、電流を流す力を2倍にしたことで、流れる電流が増えたからです。
このように、クルマのバッテリーも電圧が12Vと24Vとでは電気の強さが倍違うので、電装品を使用する時には専用品が必要になります。
内藤
でも、LEDは消費電力が小さいのになぜ兼用品があるのでしょうか?
ヨロズ
内藤
ヨロズ
自動車は12Vなので、当然LEDも12V車用と書かれているLEDを使わなければ正常にLEDバルブは発光しません。そして24V用は当然トラックやバスなどの24V車に使用します。
また、12V/24V兼用LEDは、当然12Vにも24Vにも使用できます。
LEDは電気を直接発光エネルギーに変えると説明しましたが、電圧が低いと電流が流れても発光しません。しかし、ある電圧を超えた時点で電流の量の増え方が急になり、電流の量に応じてLEDは発光するようになります。この流れ始める電圧を順方向電圧と呼びます。
この順方向電圧は、発光するLEDの色により違いがあり、赤・橙・黄・黄緑・純緑のLEDはおよそ1.8~2.2V程度、白・電球色・青・青緑のLEDはおよそ3.2V前後です。
例えば、3個のLEDチップ取り付けてあれば、3.2V×3個で、9.6Vとなります。当然このままクルマの12Vにつないでしまえば、LEDは故障してしまうでしょう。そこで、抵抗を繋ぎ、12VでもLEDが壊れずに点灯できるようにしています。
この制御を行っているのがドライバーユニットで、電圧を安定してLEDに供給する役目を持っています。
そして、12V/24V兼用ですが、このドライバーユニットが最適な電圧に調整し、LEDに電気を送ります。そのため、12V/24V兼用LEDバルブは、LEDが兼用ではなく、LEDを駆動するドライバーユニットが12V/24V兼用となっています。
内藤
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島田
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内藤
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島田
内藤
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ヘッドライト用のLEDバルブは、現在10,000時間の耐久性があるといわれています。年数でいうと約5年は使い続けられるという事でうすが、これにはきちんとした放熱対策が取られていることが条件です。
そして、この寿命の目安となるのが、LEDヘッドライトが新品の70%程度まで明るさが落ちた時とされております。この70%という定義は、LED照明全てに当てはまる定義で」(社)日本照明器具工業会によって決められています。
しかし、毎日運転する自家用車でLEDヘッドライトが70%まで光量が落ちたことを気が付く人はあまりいないでしょう。確かに、70%まで光量が落ちても使うことができます。
しかし、光量が落ちるという事は、LEDの基盤が経年劣化を起こしている証拠であり、それ以上使っていると、突然光らなくなることもあり得ます。
そこで10,000時間または5年で寿命がくるという目安があります。
このように、長寿命が可能となった現在のLEDヘッドライトバルブを製造販売する日本ライティングでは、2年間の保証を付けて販売しています。
しかし、昔からこのような長寿命のLEDバルブが販売されていた訳ではなく、初期は放熱するための冷却ファンが故障し、LEDが故障する事例がありました。
また、ファンレスでなくても、ヒートシンクの性能が悪く、LEDチップの許容熱量を超える製品もあり、ファン付と同じく寿命は短いLEDが多くありました。
それが、今はヒートシンクの性能向上や、ファン性能向上によりLEDは故障が少ない商品がほとんどです。ただし格安LEDなどは、冷却能力が優れていないので、故障のリスクは高いといえるでしょう。
内藤
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LEDにとって発熱は、寿命を縮めるだけでなく明るさにも大きく影響を及ぼします。LEDの特徴は、素早い点灯でライトをつけたと同時に100%の光を出せることです。
しかし、起動直後から100%出しているという事は、点灯させていると熱により徐々に光量が落ちてきます。
そこで、光量が落ちないように放熱対策を取る必要があり、もしこの放熱対策がきちんと行われていないと、30分の点灯で約30%から40%の明るさ低下があるとされています。
ただ、徐々に暗くなるので、人間の目は慣れてしまうので気が付きにくいでしょう。
この光量が落ちないようにするには、いくつかの方法がありますが、最も簡単なのは初めから光量を出さない方法です。
LEDの明るさを押さえるという事は、それだけ電流を使用しませんから、基板の発熱を押さえられることになります。
しかし、明るさを押さえて熱ダレを防止することは、LEDの良い部分を押さえてしまいます。そこで、冷却効果を高めることが明るく長寿命で、そして熱ダレが少ないLEDということです。
日本ライティングでは、熱ダレによる光量ダウンを抑えるために、ファン付でありながらヒートシンクを採用し、しかも素材のアルミにもこだわっています。
これにより、効率よく冷却を行うことができ、熱ダレの少ないハイレベルの明るさを維持することが可能となっています。
内藤
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ヘッドライトバルブを購入する時、明るさを知る方法としてはパッケージなどに書かれてるルーメンを比べると思います。しかし、このルーメンはバルブ自体の明るさを示している数値であり、実際に路面に届いた光の明るさを示した数値ではありません。
路面を照らした時の明るさは、車検でも測定されるカンデラになりますが、このカンデラはルーメン値が高いからといって必ずしもカンデラ値もずば抜けて高くなるわけではありません。
というのも、ヘッドライトというのはヘッドライトユニット、つまり灯具の中にバルブを入れてその中で光らせてから路面に光を照射しています。路面の明るさはつまり、ヘッドライトユニットにより決まるといってもよいでしょう。
しかしヘッドライトユニットは、車種ごとに全部異なり、バルブのルーメン値が同じであっても、入れる灯具が異なるとカンデラ値が変わってきます。
そこで、明るいLEDバルブを探すのであれば、配光特性がハロゲンバルブに近いこと、そしてカットラインがキレイに出るLEDバルブでなければ話になりません。
例え左右で5,000lmと謳っているH4バルブであっても、配光とカットラインが出ていなければ、その1割も路面に照射できないという事です。
LEDバルブで明るさを欲しいなら、日本製で信頼置けるメーカー品を購入しなければ思ったような明るさは手に入れることはできないでしょう。
内藤
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LEDバルブといえば白色が主流ですが、それはLEDバルブといえば白色というイメージが一般消費者には強いからです。しかし、LEDは様々な色を作り出せますから、白色や黄色以外にも作ることは可能です。
現に、ハロゲンバルブの色味で光らせるLEDバルブも売られていますが、カスタムを求めている方にとってはそれほど、需要はありませんが、一部オーナー様には、ハロゲンバルブの色が好まれています。
それは、高齢者です。高齢者になると白い色は見にくくなる傾向があり、ハロゲンバルブのような少し黄色い色のほうが見やすくなります。
また、旧車乗りでもLEDバルブの省電力に憧れて取り付けたくなりますが、旧車には白いヘッドライトが似合わないと考える人も多く、ハロゲン色に人気が集まっています。
ヘッドライトの色は、ケルビンという数値で表すことができます。このケルビンは色温度といいますが、同じケルビン数でも作るメーカーによって色の見え方が異なることもあります。
一般に、ハロゲンヘッドライトは4,300ケルビンといわれており、これより数値が大きくなると白みが増して、LEDバルブあたりで6,000ケルビンになります。そして数値が増えると青く変わり8,000ケルビンを超えるとムラサキっぽい色に変わってきます。
そして数値が少なくなると黄色くなり、フォグランプの黄色で3,000ケルビン程度といわれています。そしてもっとケルビン値が下がると黄色みが増して2,500当たりを下回ると赤みが加わってきます。
ただ、これはあくまで目安であり、6,000ケルビンでも青ムラサキっぽい色もありますし、逆に2,500ケルビンでも赤っぽい色もあります。
そこで、保安基準を考えて安全マージンを取るなら、黄色なら3,000ケルビン、白なら7,000ケルビンを超えない程度のLEDバルブを選ぶようにするとよいでしょう。
ヘッドライトの色は、年式により保安基準が異なります。今はヘッドライトの色は白色と決められており、それ以外の色は黄色も含め車検には通りません。
しかし、この法改正が行われた2006年を境に、2005年12月31日までに生産されたクルマであれば、黄色いヘッドライトでも問題ありません。
ただし、ヘッドライトコーティングと呼ばれるレンズの色を変える施工をしていても、ヘッドライトの光の色が白であれば、車検は問題ありません。
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ヘッドライトの配光と良く勘違いするのがカットオフラインです。カットオフラインというのは、ロービームの車検の検査で重要になるので、一般ユーザーも気にする人が増えてきました。
しかし、カットオフラインというのは、配光の一部であり配光全てを指している言葉ではありません。
配光とは、読んで字のごとく光を配ることであり、路面に効率よく光を配ることを意味します。そこで重要なのが、クルマをロービームで壁にあてたときに、カットオフラインのどの辺が一番明るくなっているかといった点です。
カットオフラインの上には光が飛ばないようにしなければなりませんから、その堺の部分が一番遠くに届く光となります。そこで配光で重要なのはより遠くに光が届くことになりますから、カットオフラインの境部分に明るさが集まっていれば、遠くまで明るく照らせる配光になっていることになります。
逆に、それより下で光が集まっていると、手前を照らすこととなり、実際に運転席に座っても明るくないヘッドライトという事になるでしょう。
当然、カットオフラインも配光で綺麗に出るか変わってくるので、LEDバルブを作るときにはこの光の出方の制度が非常に重要となります。
配光を綺麗に出すにはLEDチップの位置が重要となります。そこで基準となるのがハロゲンバルブの発光点です。ハロゲンバルブとLEDバルブを並べたときに、ハロゲンバルブの発光部分とLEDチップの位置が同じ位置にあれば、配光特性はかなり近いといえます。
そして、この配光特性が特に重要なのがH4バルブになります。H4バルブは1個のバルブでハイビームとロービームを点灯させるので、ハロゲンバルブを見ると2本のフィラメントがあり、ハイとローで光る部分が異なります。
そこで、H4のLEDバルブを配光特性にこだわるなら、ハロゲンと同じ場所にチップが取り付けられ、そして同じようにロービーム側のチップの脇に遮光板が取り付けられていることが重要です。
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LEDバルブに車検対応と書かれているLEDバルブでもロービームの検査で落ちてしまうことがあります。これは、ヘッドライトユニットとの相性の問題といえます。当然、車検対応なので、ある程度配光特性もハロゲンに似せて作っていますが、もしその車検対応品が、格安のLEDであれば、かなり怪しいといえるでしょう。
また、ヘッドライトユニットが経年劣化していると、光量が足りないこともあります。特に黄ばんだヘッドライトは要注意でしょう。
2018年より車検の基準が明確化し、1998年9月1日以降に製造されたクルマは原則ロービームで検査を行います。そのためにロービームのカットオフラインが注目されるようになりました。ただ注意する点があります。
今年の2020年に2回目以降の車検を受けるクルマで、2年前にLEDバルブを装着し、ロービームで車検に通らなくてハイビームで通してもらったことがあるクルマは留意が必要です。
そのため、以前の車検でロービームでの検査が不能でハイビームにより合格となっていたクルマは2020年以降、要注意です。
内藤
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だからロービームで検査をしないと意味がないという事になったんだね。
内藤
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HIDは、High Intensity Discharge Lamp の略で日本語は高輝度放電灯といいます。長寿命で明るく、そしてハロゲンより消費電力が少ないことから注目されたヘッドライトでした。
HIDは自動車のヘッドライトに使われるだけでなく、グラウンドに設置されているスポーツ照明や道路の照明などもHIDです。
このHIDの発光原理は、蛍光灯とほぼ同じで、安定器やイグナイターを必要とします。ただ、蛍光灯にくらべ即時点灯や再点灯に時間がかかります。
HIDが光る原理は、接触していない電極間に高電圧をかけ放電します。この時の電圧は20,000Vにも及び、この電圧を作り出すのがバラストと呼ばれる部品です。
放電を開始すると封入されたキセノンガスに電子が衝突し発光を始めます。
発光が始まると温度上昇が始まり、すべての封入物が気化すると一定の電力供給をして温度を保つことで安定した光量を保つことができます。
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HIDヘッドライトのメリットは、約3,000ルーメンとハロゲンバルブより約3倍の明るさです。そして、ハロゲンバルブの約半分の電力で済むことに加え、5倍も長持ちするといわれています。
その反面、取り付けには専門知識がないと難しいことが多く、HIDキットを一般ユーザーが購入しても、専門店で取り付けする必要があるなどのほか、クルマの取り付けスペースによっては、取り付け不可となることもあります。
また、点灯してから最大光量になるまでの時間がかかることがもっとも大きなデメリットとして知られています。
内藤
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HIDの明るさは、今までLEDより明るいのが当たり前でした。そのため、交換用バルブでLEDがHIDを超える製品はありませんでした。しかし、ハイパワーチップの登場で、LEDを明るくすることができるようになります。
そして、ハイパワーチップによる発熱を効率よく放熱する技術が確立され、かなり明るいLEDバルブが販売されるようになりました。
現在のLEDバルブを日本ライティングの商品で比べると、純正交換タイプのHIDが2本で6,200lmですが、LEDバルブのハイスペックモデルでは、ついに6,400lmとなり、HIDを超える光量を手に入れています。
これで、LEDはHIDの明るさに追いついたことになり、これからは明るさで選ぶ場合もLEDバルブを選ぶことが主流となっていくことでしょう。
内藤
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LEDヘッドライトのメリットは、何回もお話ししているように消費電力が少なくて明るい光が得られ長寿命ということです。そして、現在は、ハロゲンバルブだけでなくHIDより明るいLEDも登場し始めました。
これらのメリットのほかに、LEDにはハロゲンバルブと同じ規格で売られているので、HIDキットを購入する時より、商品選びが簡単になったことと取り付けがハロゲンバルブ同様にできる事が大きなメリットです。
これだけ多くのメリットだけでも十分ですが、LEDには全てのライトの色を合わせやすいといったメリットもあります。今、多くの方がポジションランプとヘッドランプ、そしてフォグランプを全て同一色にするのが流行っています。
ポジションランプをLEDにしてヘッドラトをHIDにすると、同じ白系統でも発光原理が違う事から、同じケルビン数でも色味が変わって見えます。そこで、ポジションランプとヘッドライトバルブを同じLEDにすることで、同じ色味に合わせることが安易にできるようになりました。
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LEDバルブのメリットでもある低消費電力は、逆にデメリットに働くことがあります。低消費電力ということは、発熱がほとんどないということです。
もちろん、この発熱というのは、発光部分のことですが、この発光部分が熱を持たないと、冬場に意外とトラブルを誘発する恐れがあります。
冬には雪が降りますが、大雪となってヘッドライトに雪が付着した場合、従来のハロゲンバルブやHIDであれば、発光する熱により雪を溶かすことができました。
しかし、LEDは発光しても熱を出さないので、レンズに付着した雪を溶かすことができない現象が起きます。
特に雪国にお住まいの方は、その辺を理解してLEDバルブに交換する必要があります。
このほか、純正LEDヘッドライトの場合、LEDだけ交換できない車種もあり、万が一LEDが故障すると高額なヘッドライトユニットごと交換しなければならないデメリットがあります。
内藤
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これはどんなカスタムでも必ずリスクが伴うことも念頭に置かなければならない。
内藤
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だから事前にどんなリスクがあるのか知っておけば対処方法もわかるだろ。その辺を紹介するね。
島田
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ヘッドライトバルブをLEDバルブに交換する時に最も注意しなければならないのが取り付けスペースです。LEDバルブは、放熱性を高めるために、LEDバルブのお尻の部分が大きくなっていますから、LEDバルブの取り付けでクルマの他の部品と干渉しないか確認する必要があるでしょう。
日本ライティングでは今まで取り付けスペースがないことから困難とされてきた、軽トラック専用のLEDバルブをラインアップに揃えています。
車種によっては、ヘッドライトのバルブ交換をするときに、外すダストカバーのゴムキャップが樹脂製のカバーを採用していることがあります。
その場合は、LEDバルブを装着しても、LEDバルブのお尻の部分がカバーに干渉して取り付けできません。その場合、カバーを取り付けなければ、チリやホコリそして水分がヘッドライトユニット内に入り、思わぬトラブルを引き起こします。
特に、最近のクルマに採用され始めたHIR2規格のバルブを使ったヘッドライトユニットでは、樹脂製のカバーが装着されていることが多くなっています。そこで、日本ライティングでは、車種ごとの専用設計としてLEDバルブを開発し、専用樹脂製カバーを付属しています。
もちろん、専用カバーがラインナップに無ければ、汎用品のゴムカバーが販売されているので、それを使って対処してもよいでしょう。
内藤
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LEDヘッドライトは、白い光が特徴です。しかし、この白い光は天候により見えにくいといった不具合を起こします。
雨の日には、路面に照らす光が反射して見えにくいという経験を持つ人も多いでしょう。これは、光が路面に溜まった水により跳ね返されているからです。これは白くなるほど水を光が反射してしまう性質があります。
しかし、ハロゲンのように少し黄色みがあると光は路面をとらえ、人の目が見やすくなります。
LEDバルブを白くすると天候により暗く感じるのは、光の色の特性によるもので、これを解決するには、黄色いフォグランプを取り付けるのが良いでしょう。
黄色いフォグランプであれば、光が路面をとらえることができるので、ヘッドライトの白が跳ね返されても、周りが暗く感じることはありません。
島田
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LEDヘッドライトの不具合には、いきなり点灯しなくなる場合と、使用中に点滅する場合、そして明らかに暗くなってきたと感じることの3つが挙げられます。
これらは、全てLEDバルブの寿命といえますが、LEDチップが故障というより、LEDを光らせる基盤が劣化したことが原因といえます。特に点滅を繰り返すという事は、電気が流れたり流れなかったりを繰り返すことなので、電流がうまく流れなくなったといえます。
いずれにしても、このような現象が起きたときにはLEDバルブが寿命なので早期に交換するようにします。ただ、新品なのに直ぐに点滅を始めたといった不具合は、LEDバルブの製品に不良があると考えられます。
その場合は、購入した店舗に相談するようにしましょう。
このほか、LEDの冷却にファンを用いているバルブがあります。国産の有名メーカーのLEDバルブは当然耐久性が高いファンを取り付けているので、直ぐに故障することはほぼありません。
しかし、長く使用をしていれば、モーターで駆動している以上、いずれ故障することになります。もし冷却ファンが故障すればLED基盤の温度上昇を抑えられなくなり、LEDチップは故障して点灯しなくなります。
しかし、ファンが動かなくなったことを知ることは、かなり困難といえますから、ファンの故障よりLED基盤の故障から点灯しないトラブルのほうが先にユーザーは知ることのほうが多いでしょう。
内藤
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最近のヘッドライトユニットは、レンズがポリカーボネートという樹脂でできています。このポリカーボネートは耐衝撃特性がガラスの200倍で、しかも耐熱温度は130℃と非常に優れた樹脂です。
しかし、紫外線を浴びると劣化しやすく変色する特性を持っています。
そのため、ヘッドライトに使われているレンズは、紫外線による影響を受けないようコーティングが行われていますが、長年使用しているとコーティングが剥がれ、そこからレンズの劣化が始まり黄ばみがおきます。
このような状況になった場合は、ヘッドライトクリーナーで黄ばみを除去することが可能です。しかし、そのままではまた黄ばみが発生するので、黄ばみをクリーナーで除去したらコーティングを行う必要があります。
最近のLEDヘッドライトでよく耳にするのが、ヘッドライト内の液だれと呼ばれる現象です。中には新車納車から数日で液だれが発見されたという例もあります。
液だれ対策は、現在ありません。ただ、液だれが起きた場合、ディーラーに相談すれば交換を行ってもらえるでしょう。
この液だれが起きる原因ですが、いくつかの説があります。その一つがヘッドライトを接着するコーキング剤の油分が、熱により蒸発してレンズの内側についてしまったという説と、レンズ内側に塗布してある曇り止めが結露により溶け出して流れた跡という説があります。
いずれにしても、まだ原因がはっきりしませんが、この液だれを直すにはヘッドライト交換しかありません。もちろん清掃で綺麗にする方法もありますが、液だれが発生したヘッドライトでは、また同じ繰り返しになることが懸念されます。そのため、清掃より交換をするのが得策でしょう。
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当然、これは専門店で取り付けるから光軸調整も行っていたという事もあるけどね。
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LEDバルブはハロゲンバルブが360°発光しているのに対し、LEDは特定方向に集中して光が出る特性があります。そのため、この特性を考えて設計したLEDバルブでなければ、眩しく感じてしまうという事です。
そこで、重要なのはハロゲンと同じように光らせるという技術です。チップの位置を工夫し、ハロゲンバルブのフィラメントに近づける発光方法とすることで、配光が出ます。
夜間走行する時に普段使用するのはロービームになります。ロービームは、カットオフラインが重要になりますが、このカットオフラインより上に光が散乱していると、対向車は眩しくなります。
また、ヘッドライトバルブを交換すると光源の位置が変わるので、光軸も調整しなければなりません。
このように、LEDバルブを交換して明るくなったと喜ぶのもよいですが、配光が出ているのか、そして光軸調整がキッチリ出ているか確認しなければ、対向車に迷惑をかけるヘッドライトとなるでしょう。
内藤
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ヘッドライトは、同じ車種でもグレードや選んだオプションにより、光源がハロゲンであったりHIDであったりと異なっています。特にLEDヘッドライトを選んだクルマの場合、バルブ交換ができないことがあるので。
LEDヘッドライトかどうかの確認は重要になります。
光源がハロゲンの場合は当然LEDバルブにすることで明るくすることが可能です。その場合、どの形状のバルブを使っているか確認する必要があります。取扱説明書に装着バルブの種類が記載されていますが、一番簡単なのは、バルブメーカーが出している車種別適合表を参考にするとよいでしょう。
ヘッドライトバルブを選ぶ場合、国産車では問題なくても、輸入車では車両に問題が起きることがあります。
国産メーカーが販売しているLEDバルブを国産車に取り付けることに問題はありませんが、輸入車の場合は、取り付け不可となることもまれにあります。
LEDバルブを輸入車に取り付けるとよく起きる不具合としては、球切れ警告灯の点灯です。また、ちらつきといった不具合も報告されています。当然、このようなトラブル回避の対策品が出ています。
もちろん、国産車でもLEDバルブをつけて全く問題が起きないわけではありません。特にH4バルブをLEDにするとハイビームインジケータが不点灯というトラブルもあり、こちらも対策品が出ています。
ヘッドライトの、ロービームとハイビームを兼用で使うH4バルブと、ロービームとハイビームで専用のバルブを使用しているタイプに分かれます。
そこで、LEDバルブに交換する場合、ハイビームを交換するのか、それともロービームなのかを考えます。当然ハイビームとロービームは異なる形状なので、購入する際はバルブ形状に十分注意しなければなりません。
また、4灯式でロービームもハイビームも一度に交換する場合は、バルブを外す時に、全て外して作業するのではなく、交換するバルブだけ外してLEDバルブを装着するようにします。こうすることで、ハイビームとロービームのバルブを取り違えてしまうミスを防ぐことができます。
なんでも商品を購入する前に、人の意見を聞くことはかなり参考になります。特にLEDバルブの知識がない場合には、すでに同じ車種で取り付けを行っている人の意見を参考にすることで、自分の想像しているLEDバルブなのか知ることができます。
また、口コミを参考にする場合も、ひとつの情報から判断するのではなく、多くの書き込みをみて、自分で総合的に判断するようにしましょう。ただ、全ての人が同じ商品の感想ではない事も理解しておきましょう。
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LEDバルブを販売しているメーカーは、国産、海外産ともにかなりの数があります。国産の素晴らしいのは、すでに日本人であればよくわかっていることでしょう。
日本企業が、海外で生産し、国内で検品しているようなLEDバルブの中には素晴らしい製品もあるので、全ての海外製品が全く使い物にならないというわけではありません。
内藤
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LEDを選ぶ場合、最も注意しなければならないのが安い商品は当たり外れが多いことです。一部の中国製はかなり安く売られており、しかも、説明欄に記載がある商品説明は、性能が素晴らしいということが多く謳われています。
安くて性能が良ければ、誰もが購入したくなるでしょう。
しかし、実際に弊社に寄せられる声は、「すぐに切れた」「カットラインがでない」「明るくない」というお声が多いです。
国産品と中国製の大きな違いは、使用する素材が違うことから製造方法が大きく異なります。LEDで明るさを出すのも、寿命を長くするのも熱処理の精度が大きく影響します。
一般的なLEDヘッドライトに使用されている素材は、放熱性が悪く、LEDの寿命が短いといったトラブルが多くあります。また、LEDチップも明るいチップを使用せず、表示のルーメンからは程遠い明るさであることが多いでしょう。
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誰でも同じような商品であれば、少しでも安いほうが良いと思うものです。それは日本各地にある100均が物語っているでしょう。
しかし、LEDバルブは精密部品ですから、安く作れるわけがありません。ただ、同じバルブ形状で、同じメーカーの製品であれば、安く売っているお店を探すという方法もあります。
しかし、それでも販売店がしっかりしたお店であるのか確認が必要でしょう。
内藤
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側面発光とは、LEDチップがヘッドライトバルブの側面に取り付けられている商品です。ただ、このLEDバルブは側面発光が普通です。側面発光という言葉が使われるLEDはT10といったポジション球やテープLEDのように、側面意外にLEDチップを取り付けることができる商品に使われる名称です。
現在のLEDバルブの主流は2面発光で3面発光はほとんど見かけません。2面発光のLEDは2つのLEDを背中合わせにして貼り合わせるLEDです。そして3面発光のLEDバルブは3枚のLEDチップを三角柱のように貼り合わせた製品です。
2面発より3面発光のほうが光量が出る気もしますが、ハロゲンの光かたを再現するなら、2面発光でなければ配光は再現できないでしょう。それは、フィラメントとLEDチップの位置関係が重要と話した通りであり、3面にすることで、配置位置がフィラメントと異なってくるからです。
COB面発光とは、Chip on boardの略で、均一な面発光をするLEDチップです。LEDチップには昔からある砲弾型、そしてSMDと呼ばれる基板の表面に取り付けられた表面実装型があります。
この中で、今主流となっているのがSMDで、少ない面積で大きな光量を得られます。そして、COBは基盤に直接LEDを装着しており、用途に合わせて基盤の形や発光形式を作ることができます。そのため、思った通りの光量と色が自由自在であり、最も使いやすいLEDですが高価なのがデメリットです。
LEDバルブには、LED駆動用のドライブユニットが必要です。このユニットを一体化したタイプは、LEDバルブを取り付けるのに、ドライブユニットを別に取り付ける必要がないので、簡単取り付けが可能です。
しかし、ドライブユニットを一体化しているという事は、発熱量が基盤に加えて増えることになり、LEDチップにとって良い影響を与えません。
ドライブユニットを一体としているモデルは、熱対策に限界があるので、LEDチップも光量のあるハイパワータイプを実装するのは困難といえるでしょう。
ドライブユニット別体式は、そんなの通り、LED駆動用のユニットを本体から別についているタイプです。
ドライブユニットを別体にすることで、ドライブユニットが発生する熱をLEDチップから遠ざけることができるので、効率よく冷却できます。よって、一体型よりハイパワーのLEDチップを実装でき、明るいLEDバルブにすることが可能です。
360°発光タイプは、その名の通りぐるりと一周LEDチップを装着したLEDバルブです。
全体に光が出るので、明るく感じますが、実際はヘッドライトユニットのリフレクターとの相性がよくありません。
ヘッドライトのリフレクターは純正ハロゲンバルブが綺麗に配光できるよう作られているので、ただ明るくした360°では配光が全く出ていないことになります。当然カットオフラインもでないでしょう。
最近ネットショップなどで見かける100WのLEDバルブですが、LEDの低消費電力という事から考えると、100Wという数字は凄いことになります。
例えば、今日本ライティングで販売しているLEDは25W程度ですから、その4倍の消費電力という事になります。
LEDは発光する時に熱を発しないため、ほぼ光に変換すると説明してきました。
とすると、100Wという消費電力を考えると相当な明るさという事になります。ただ、もしこの100Wが正しいとして、このまま車に取り付けることは危険です。例えば、HB4は消費電力が60Wです。
これより消費電力の高いLEDを取り付けると配線が持ちません。
クルマの純正配線は、それぞれの電装品に合わせた配線を使用しているので、許容量以上のワット数で耐えることはできません。
もしこれを取り付けて問題ないとすれば、100Wという消費電力は辻褄が合わないことになります。
また、LEDの最大の利点である低消費電力が全く無視された商品であることも付け加えておきます。
内藤
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ネットショップは、ネット環境が整っていればどこにいても商品を購入できるメリットがあります。しかし、購入するにはそれなりの知識がなければ危険な商品も多数あります。
特にLEDバルブは、商品点数が多いので選ぶのに苦労します。その中でネットサーフィンをしながら似たような商品で、安いLEDバルブを見つけると得をした気分になる人が多いはずです。
しかし、先にも述べたように、LEDバルブは安かろう悪かろうがほとんどです。LEDバルブを本気で購入を考えるのであれば、まず実店舗で実物を手に取りよく観察しましょう。
そして、店員にわからないことを質問するとよいです。購入しなくても質問することに制限はありません。
そして、お気に入りが店頭で見つかったらネットショップで同じ商品を見つけて安いほうで購入すればよいでしょう。
ネットショップだけで商品選びをするなら知識が必要となりますから、わからなければ実店舗に行くことをお勧めします。
内藤
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LEDバルブ取り付けで、購入する前に確認しておきたいのが取り付けスペースの確認です。LEDバルブの販売メーカーでは、LEDバルブの寸法を公開しているので、それを見て取り付けが可能か判断できます。
日本ライティングでも、それぞれの商品ページにLEDバルブの寸法を載せています。
LEDバルブを取り付ける場合、純正部品に加工が必要と考えられる場合も出てきます。しかし、大きく加工をするとなると、それなりの設備などが必要となるでしょう。
一般ユーザーが行う加工で多いのは、バルブカバーとして取り付けてあるゴムキャップへの配線の穴あけですが、あまり大きな穴を開けると、後の処理が大変になります。穴を開けた後、しっかりシールができる加工が望ましいでしょう。
穴あけで大きな穴を開けすぎて完璧なシールができないような加工は、後々ライトにトラブルを招く可能性があるので、加工には細心の注意が必要となります。
一般的にLEDの交換は、無加工で交換することができます。しかし、車種によりクルマのパーツを外さなければバルブ交換ができない場合があります。
ただ、LEDバルブの利点は、今まで付いていたハロゲンバルブ交換と同じ手順で交換できます。純正バルブ交換の仕方が取扱説明書に記載されていますから、意外と簡単にLEDに交換できるでしょう。
ただ、どうしても難しい場合は無理をせずに、詳しい人に相談してバルブ交換することをお勧めします。
内藤
島田
内藤
LEDバルブについて、構造から選び方、そして取り付け方法まで解説してきました。LEDバルブ選びで迷ったときに、この記事を辞書代わりにしていただけたら幸いです。
LEDバルブで明るいカーラーフをぜひ送ってみて下さい。きっと新しい世界がそこに待っているはずです。