こんにちは。
ガラスコーティング剤の独自ブランド(ゼウスクリア)を展開する日本ライティングの内藤です。
「車を美しく保ちたい」と皆さん同じことを思っているでしょう。美しく保つために、適度に洗車をされ、その後にワックスがけやコーティングが施工するのが一般的です。
現在は、DIYでも手軽に施工できるようになったガラスコーティング剤に注目が集まっていますが、ガラスコーティングを施工しても、雨ジミが付着する事例が多く、それを改善するためにコーティングの上にワックスがけをするという小技も聞かれます。
果たして本当に効果があるのでしょうか。
皆さんが疑問になっている「コーティングの上にワックスがけ」はどの程度有効なのか検証してみました。
目次
内藤
ガラスコーティングの上になぜワックスをかけるのか、全く理解ができないんです。
軽トラマニア小泉
内藤
軽トラマニア小泉
ガラスコーティングとワックスの目的は、塗装表面に被膜を作り、塗装を守ることです。大きな違いは、被膜の持続期間です。
クルマは、走行中に多くの汚れにさらされ、塗装表面を直撃して塗膜を劣化させます。塗装表面にガラスコーティングやワックスをかければ、汚れをいったん引き受けてくれるので、塗装表面を汚れから守ってくれます。
しかし、ワックスの劣化は早く、商品によっては2週間もたたないうちに効果がなくなります。
しかも、ワックスが酸化して黒くなり、ボディ表面に黒く水垢のようになってしまうこともあります。
その反対にガラスコーティングでは、長期間劣化が起きません。また酸化してボディ表面を黒くすることもないので、いつまでも綺麗な状態が保てる魅力があります。
このように、持続期間は異なりますが、どちらも塗装表面を守る目的は同じです。
ガラスコーティング施工後は、数ヶ月に1回程度の頻度でメンテナンス剤を施工し艶のあるボディの維持します。
しかし、ガラスコーティングを施工したクルマの中には、イオンデポジットと呼ばれる雨ジミの付着が激しくなったという話も聞かれます。
酸の力を借りれば除去出来ます👍
なので、ガラスコーティングのみでは
逆に、無機汚れが目立つ
特に黒い車なんて酷いもんです🤔
対策は強撥水させるか、親水にさせるか
悩ましいとこですね🤔コーティングしたら、あまり洗車しなくてもよい
これも誤解ありで— 麦猫🐈 (@mugi_nekonuko) June 28, 2021
無機コーティング:完全ガラス。親水性。無機なので無機汚れ(ミネラルなど)を寄せ付けやすい。逆に有機汚れ(汚れの大半はこれ)は寄せつけ辛い。とはいえ少しずつ有機膜ができ撥水し始める。よってよく洗車しないと親水性を保持できない。
— クーネル@ヴェゼル納車完了🎊 (@VESEL52659545) July 29, 2021
ガラスコーティングは、ガラスを主成分とするため無機物でイオンデポジットも同じく無機の汚れのため、引き寄せやすい性質があります。
そのためガラスコーティングしていると雨ジミと呼ばれるイオンデポジットの付着が見られます。
その反面、有機汚れは、炭素が含まれる物質なので無機物を引き寄せにくいことからガラスコーティングしていると花粉や排気ガス、黄砂といった汚れが付着しにくい特徴があります。
詳しくはこちらの記事に書いておりますのでご確認ください。
ワックスには、固形、ハンネリ、そして液体の3種類がありますが、どの商品も有機物です。
そのため、有機汚れとなる一般的な汚れに弱い特徴がありますが、イオンデポジットといった無機汚れの付着がないのが特徴です。
ワックスには、カルナバロウを配合した高級品もありますが、カルナバロウは植物から精製されたロウなので艶が素晴らしく、化学合成の安いワックスより長持ちします。
しかし、艶が良くなっても有機汚れを防げません。
内藤
軽トラマニア小泉
内藤
軽トラマニア小泉
内藤
軽トラマニア小泉
今回、検証するにあたり、市販のガラスコーティングは、お手軽なタイプではなく、2液性のプロ志向の商品を使用してみました。
本商品によると、完全硬化まで24時間かかるということなので、施工した2日後にワックスを塗ることにします。
今回使用したワックスは、昭和から長年愛され続けているハンネリワックスです。
成分にはコンパウンドを使用していないので、ガラスコーティングを研磨して落す心配もありません。
ワックスには、超高級品と呼ばれる商品もありますが、基本的に有機物には変わりがないので、手軽に購入できる商品としてこのワックスにしました。
ガラスコーティングを施工したドアを半分に分け、左半分にワックスを塗布します。ハンネリなので、伸びやすく塗りやすいのが特徴です。
塗り込んだワックスが乾いたら、マイクロファイバークロスでキレイに拭き上げて終了です。ワックスをかけると、油分によりかけていない方より艶がありますが、3日程度で艶の違いは分からなくなりました。
ただ、その違いは写真ではとらえることができない微妙な違いなので、2液性のガラスコーティングはかなり優秀であると感じました。
内藤
軽トラマニア小泉
一般的にガラスコーティングはワックスに比べてツヤは劣るからね。
内藤
軽トラマニア小泉
ただし、ワックスがけは一般に手に入りやすいガラスコーティングの上に行うよ。
比較は「ゼウスクリアのみ」と「一般のガラスコーティング」、そして「一般のガラスコーティングの上にワックスがけ」の3種類を比較するね。
※フロントドア1枚ゼウスクリア施工、リアドアは黒い線の右がワックスなし、左がワックスあり。
ワックスがけをおこなった後、1週間経過した状態ですが、雨も降らなかったのでクルマもほとんど汚れていません。ただし、塗装表面にはカメラではとらえられないホコリは付着しています。
まず、水をかけて撥水効果の違いを見てみます。紫外線の影響があったとはいえ、1週間ではどれも撥水効果に違いはありません。
水をかけた後、水滴を拭き取りせずに自然乾燥させて雨ジミが付着するのか様子を見てみます。
下の画像は自然乾燥後の状態です。水滴の乾燥した部分にシミができていました。一番酷いのは何とワックスをかけた部分。
ワックスをかけた部分を近くで見ると下の画像のようにかなり大きめのシミがありました。
そこで、水で濡らして固く絞ったマイクロファイバークロスで拭いてみます。
ゼウスクリア、一般的なガラスコーティング、そして一般的なガラスコーティングにワックスをした3種類をふき取りした感想は、ワックスを塗ってある部分がすぐにシミが取れました。
そして、ゼウスクリアにも写真に写らない程度のシミがありましたが、ほんの少しふき取りに力を入れるだけで、シミがなくなります。しかし、一般的なガラスコーティングは、かなりこすらなければキレイにシミを落とせませんでした。
「一般的なガラスコーティングに水をかけて自然乾燥させた後」
「ゼウスクリアに水をかけて自然乾燥させた後」
「一般的なガラスコーティングにワックスをかけた状態に水をかけて自然乾燥させた後」
シミの大きさは、ワックスを塗ってある部分に大きいシミが点在していました。
ただ、雨ジミのような汚れではなく、空気中の汚れが水滴に取り込まれて乾燥したのではないかと感じました。
1週間経過後のテストなので、それほど差が出ませんでした。ただし、シミを取る作業のしやすさは、明らかにワックスがある状態が一番簡単でした。
2週間後の状況は、撥水性能に違いが見られました。以下の画像を見て頂くとわかりますが、ワックスをかけてある部分の水はけが明らかに悪くなりました。
水をかけた後、放置して自然乾燥しましたが、ガラスコーティングをしてある部分は雨ジミが酷くこびりついています。
リアドアですが、ワックスをかけた左半分はほとんど雨ジミができませんでした。
こちらはゼウスクリアを施工したフロントドアですが、水をかけて自然乾燥させると、雨ジミがぽつぽつとできています。
実験結果から、ワックスをかけていると、雨ジミから守れることがわかりました。ただし、長く放置しなければ、マイクロファイバークロスで比較的簡単に雨ジミは落とせます。
ただし、放置するとこびりついて落ちなくなりそうな雰囲気ではありました。というのも、1週間後に比べて2週間後のほうが雨ジミ除去に少し力が必要だったからです。
今回のように水をかけて放置することはほとんどありませんが、雨の後に自然乾燥することは普通にありますので、この実験はかなり興味深いものになったといえます。
3週間後、天気が悪い中走行し、かなり汚れました。画像のように撥水性能があるので走行風で汚れが流れているのが、コーティングの上にワックスをかけた部分もコーティングだけの部分も同じように見て取れます。
水をかけて、撥水性能を比べてみました。
動画のように、コーティングの上にワックスをかけた部分は、だいぶ撥水性能が落ちていました。
画像のように、コーティングの上にワックスをかけた部分は、水をかけてすぐに水は流れ落ちず、しばらく親水状態になっています。
拭き取りしてみましたが、コーティングだけの部分には、2週間後より多くの雨ジミが出来ていますが、ワックスをかけてある部分は、相変わらず雨ジミはできていませんでした。
検証を3週間行った結果、コーティングの上にワックスをかけていると、雨ジミの予防効果が見られます。
ただし、3週間たつとかなり撥水性能が落ちてきます。
コーティングをしているにもかかわらず、撥水性能が落ちているので、ワックスをかけたことで、コーティングの撥水性能を封じ込めてしまったかもしれません。
そして、ワックスをかけた場合、3週間後にはもう一度ワックスをかけなければ撥水性能は戻らないと言えるかもしれません。
内藤
軽トラマニア小泉
しかも3週間で効果がなくなるから、ガラスコーティングを施工して洗車が楽になる恩恵はかなり薄れてしまうかもね。
内藤
軽トラマニア小泉
しかも雨ジミも楽に取れたからね。これは雨ジミに悩む方には朗報と言えるかもね。
内藤
同封のメンテナンス剤でその効果は変わるのでしょうか。
軽トラマニア小泉
どの程度効果があるか試してみよう。
4週間後、多少撥水性は落ちてきましたが、まだまだ不満が出るレベルではありません。
そこで、メンテナンス剤を使用してみます。
まずは、メンテナンス剤を施工する前の状態は以下の動画のような状況です。
メンテナンス剤とそうでない部分を分けるために、ドアの真ん中あたりで区切り前半分に施工してみます。
水を含ませたマイクロファイバークロスを固く絞り、そこに数回吹きかけてボディに施工します。
全体を施工したら、乾拭きして終了です。
そして、メンテナンス剤施工後は、以下の動画を見て頂くとわかりますが、驚くほど効果がありました。
そして、今まで同様に水滴を自然乾燥させて雨ジミが付着するか検証してみます。まず、メンテナンス剤を施工していない方は、雨ジミが付着していました。
そして、メンテナンス剤を施工したほうは、マイクロファイバークロスで軽く拭き取るだけで取れる程度の汚れでした。
雨ジミとは異なり、空気中のホコリなどを水滴が取り込み自然乾燥した汚れだったようです。
このように、ゼウスクリアのキット内にあるメンテナンス剤を使用すれば、ワックスがけより簡単に施工でき、しかも2、3カ月ごとの施工で良いことに加え、専用品なので安心して使用ができます。
内藤
軽トラマニア小泉
それを考えると、専用品としてメンテナンス剤が入っているゼウスクリアなら安心だね。
3週間の間に、コーティングだけとコーティングにワックスをかけた場合で比較した結果、ワックスをかけてある方が、雨ジミができない結果になりました。
しかし、撥水性能が2週間目から落ちてしまうデメリットがあり、コーティングを施工した意味が薄れてしまうでしょう。
ただ今回、ゼウスクリアも同様に検証しましたが、一般に売られているガラスコーティングに比べて雨ジミに強いこともわかりました。
ワックスをかけて雨ジミ対策するのもよいですが、これからガラスコーティングを考える方は、ゼウスクリアを選択肢の一つに入れてみるとよいでしょう。