こんにちは。
ガラスコーティング剤の独自ブランド(ゼウスクリア)を展開する日本ライティングの内藤です。
フロントガラスは、雨が降るとワイパーを作動して視界を確保します。しかし、知らないうちに、ワイパーの動く範囲に不思議な筋が出来ている場合があります。
このような質問を掲示板でされている方がいらっしゃいました。
フロントガラスについたワイパー軌跡痕が取れません。ガラスに傷が付いてしまっているのでしょうか? それともゴムが摺りついているのでしょうか
島田
ワイパーの軌跡痕は雨が降ると目立つ場合と、普段からも目立つ場合の2種類がある。もちろん、その2つは全く別な跡の可能性がある。
内藤
島田
目次
ワイパーの軌跡痕が残る場合は「ワイパーゴムの劣化」と「油膜」そしてフロントガラスについた「キズ」が原因です。
湾曲したガラスに均等にワイパーゴムが当たらないと筋状の痕ができます。
ワイパーの仕事は、水を全て拭い去るのではなく、均等に水の膜を張ることです。均等に水の膜が張れないと筋状にワイパー軌跡痕が発生します。
油膜が付着すると筋状のワイパー痕以外にも全体が白く曇ったりします。
また油膜は、簡易的にスプレータイプの油膜取りでも取り除けますが、頑固に付着した油膜は油膜取りスプレーなどでは一時しのぎにしかならず、時間が経つと油膜が発生し視界の邪魔をします。
フロントガラスにキズが付いてしまう原因としては、ワイパーゴムとフロントガラスの間に硬い砂などが入り込み、その状態でワイパーを作動させるとキズが付きます。
このほか、ワイパーゴムが切れて劣化しているのに、そのまま使用し続けるとワイパーブレードの金具部分がフロントガラスと接触してキズを付けます。
これらのワイパー軌跡痕には、雨が降っているときだけ筋が見える場合と、洗車した後も筋がある場合の2種類があります。
雨が降っているときだけワイパー軌跡痕が見える場合は、ワイパーゴムの劣化もしくは油膜が原因です。
そして、洗車して乾いているときもワイパー軌跡痕があるなら、それはキズといえます。
内藤
島田
内藤
島田
フロントガラスに油膜が付着していると判断できた場合、油膜取りをします。
この場合、油膜を完全に取り除くにはガラス専用磨き剤を使用するようにします。
油膜に関してはこちらの記事で解説しています。
次に、ワイパーゴムの劣化は「筋が出来る」「拭きムラができる」「ビビリ音が出る」「水はけが悪い」などの症状が現れたときは交換してみましょう。
特に2つ以上症状が出たらワイパーゴムの劣化が怪しいといえます。
そして、洗車してもワイパー軌跡痕が残っている場合は、フロントガラスにキズが出来ています。
この場合、フロントガラスの研磨が必要となるほか、症状がひどいとガラス交換になります。
薄いキズであれば市販のガラス磨き剤でも対処できますが、市販品で歯が立たない場合は自動車ガラス店に相談することをお勧めします。
ワイパーの軌跡痕を防ぐには、「早めのワイパーゴム交換」と「フロントガラスコーティング」がお勧めです。
特に油膜は、ワイパーゴムが劣化すると付着が激しくなります。
新品のワイパーゴムは、ほとんど汚れの付着はありませんが、何度も作動させると、雨水に含まれる汚れを拭き取るのでゴムに汚れが溜まります。
洗車時にゴムも掃除していれば、ある程度抑えられますが、有機物のゴムと有機物汚れの油分は結び付きやすいため、ワイパーゴムのように掃除がしにくい部分は油分が固着します。
ゴムの劣化とともに汚れの付着も多くなり、ワイパー作動時に油膜を塗り広げてしまうので、1年以内に交換することでワイパー軌跡痕の発生を防げるでしょう。
合わせて、フロントガラスにコーティング施工していれば、油膜の付着を防げます。また、ワイパーゴムに油膜汚れが付着しても、油膜をフロントガラスに塗り広げる心配はありません。
内藤